犬のお風呂の温度って何度が最適なの?
最適温度は37.5~39度だよ!
犬の大きさ、年齢、季節に合わせて調整しよう
この記事でわかること
- お風呂の最適温度
- 温度の調整方法
- 入浴中のストレス・チェック方法
- 最適温度がわからないとき
この記事を読めば、愛犬にピッタリなお風呂の温度がわかり、犬のリラックス度を高めることができます。ぜひ最後まで読んでくださいね!
※本記事は書籍と信頼性の高いサイトの情報を参考にして執筆しています。
犬のお風呂の温度
お風呂に犬を入れるときは、「犬に適した温度」にすることが、なによりも大切。
犬の皮ふはとても薄く、デリケートだからです。
表皮(角質層)の厚みは、人間の3分の1ほどで、人間よりもずっと刺激に弱いんです。
犬に合わない温度でお風呂に入れると、皮ふトラブルやお風呂嫌いに発展することもあるので、丁寧に調整しましょう。
実際に、うちのワンコも、お湯の温度を調節したら、おとなしくシャンプーをさせてくれるようになったんですよ。
お風呂の温度、大切です!
- 犬のお風呂の最適温度
- 大きさに合わせた温度調節
- 年齢に合わせた温度調節
- 季節の気温に合わせた温度調節
について解説していくので、ご自宅のワンコにピッタリな温度を見つけてくださいね。
最適な温度は37.5~39度
犬にとってお風呂(=シャワーや湯船のお湯の温度)の適温は37.5度から39度です。(※)
これは犬の体温に近いため、ストレスを感じにくい温度です。
この範囲を基準にして、以下を考慮しながら、さらに犬が快適に感じるように温度を調整しましょう。
- 体の大きさ
- 年齢
- 季節の気温
1つずつ解説していきます。
大きさに合った温度に調整しよう
犬は、体の大きさによって体温が少し異なります。
小さい犬はやや高く、大きい犬は低めの傾向があります。
サイズ | 体温の基準値 |
---|---|
小型犬 | 38.6度~39.2度 |
大型犬 | 37.5度~38.6度 |
体温は大きさだけでなく、それぞれの犬によっても違います。
まずは一度、検温してみましょう。
犬の体温の測り方は、人間と同じ腋下検温で大丈夫です。
200匹の犬を対象にした研究でも、脇の下での体温測定は直腸での測定とほとんど差がなく、信頼できる方法だとされています。(※)
※参考:宮田淳嗣,今村伸一郎,「イヌにおける腋下温測定の有用性の検討」,『Veterinary Nursing』,Vol.21 No.2, 2016,P21.
計測方法
左の腋下に体温計を当てて、少し押し上げるようにして測ります。
うちのワンコは37.1度。大型犬の基準値よりもちょい低めですね。
うちのワンコは、シャワー温度を「37度」に設定すると、とても快適そうにしてるよ!
年齢に合った温度に調整しよう
子犬期と老犬期の犬は、お風呂の温度を体温より低めに設定しましょう。
子犬と老犬は体温調節が苦手だからです。
犬は汗腺が少ないため、体温が上がってしまうと下げるのが大変。
体力の弱い子犬や老犬は、疲労してヘロヘロになってしまいます。
子犬期と老犬期の犬(下記を参考)は、体温よりも1度くらい低く設定して、体温が上がりすぎるのを防ぎましょう。
- 小型犬:0~1歳
- 中型犬:0~1.5歳
- 大型犬:0~2歳
- 小型犬:10歳~
- 中型犬:8歳~
- 大型犬:6歳~
犬の様子を見ながら温度調整してね!
季節に合った温度に調整しよう
季節の気温変化に合わせた温度調節も必要です。
人間と同じように、夏の暑い時期は低め、冬の寒い時期は高めがおすすめです。
- 夏の暑い時期:通常よりも1~2度低くする
- 冬の寒い時期:通常よりも0.5~1度高くする
とくに夏の温度管理には、気を配りたいです。
というのも、夏のお風呂は、高い湿気とドライヤーの熱で、ワンコはヘトヘトになりがち。
人間には少しぬるめに感じる温度(36度くらい)がおすすめです。
夏は洗う時間を短くね!
夏は「さっくり」、冬は「ゆっくり」洗うのがコツ!
ホントに最適?犬のストレスを確認
温度調整したあとは、必ず「愛犬にとってホントに最適な温度なのか」を自分の目で確認しましょう。
犬には個性があるため、犬によって
- 快適だと感じる温度
- 温度に対する敏感さ
が違うからです。
最適ではない温度を使い続けてしまうと、
- 被毛や皮ふにトラブルが出る
- 疲労して体調を崩す
- ストレスでお風呂嫌いになる
といった困った問題が発生してしまいます。
- 最適温度なのか確認する方法
- 最適温度のときの犬の画像・動画
を紹介していくので、参考にしてください。
ワンコのリラックス度をチェックしよう!
リラックス度をチェックする
お風呂が最適な温度であるかを判断するときは、犬の「顔」「体」「行動」の変化に注目しましょう。
以下のようなサインが複数見られる場合、犬はリラックスしています。
お湯の温度もバッチリな状態です。
顔
- 目は半開き、口元はゆるんでいて、全体的に穏やか
- 耳は自然な位置にあり、動かない
- 途中からハーハー言うようなら熱すぎ!
体
- 肩や背中の筋肉が緊張していない
- しっぽは下がり気味で、時々ゆっくり動く
行動
- おとなしくしていて、動き回らない
- 震えない
- やたら体や頭を振らない
湯船の中で「フー」と深いため息をつくときも、リラックスしてる証拠!
こんな風になったら正解
SNSでお風呂タイムを楽しんでいるワンコを集めてみました。
「最適な温度」を満喫しているときのワンコはこーんな感じです。
目をうっすら閉じてとーっても幸せそうです。
目と耳に注目! リラックス感がにじみ出てます。
寒かった日のお風呂だそうです。いいお顔してます!
最適温度がわからないときは?
ペット初心者が犬をお風呂に入れるときは、そりゃあもう大変ですよね!
ワチャワチャする犬を相手に、最適温度かどうか確認しているヒマなんか、一瞬だってありません。
お風呂に不慣れなときは、とりあえず「犬のお風呂の温度」を参考に温度の設定をし、
- 入浴時間を短くする
- 湯船に入れない
で、「犬をお風呂に入れること自体」に慣れていくことが先決です。
やがて飼い主もワンコもお風呂に慣れてくるので、そのときに、最適な温度かどうかを判断していけばOKです。
入浴時間を短くする
お風呂に不慣れなときは、時間を短く!が鉄則です。
犬が不快に感じる時間をぐっと短くすることで、お風呂に対する悪い印象が抑えられます。
洗う時間は以下が目安。できるだけ手早く洗いましょう。
- 小型犬:5~10分
- 中型犬:10~15分
- 大型犬:15~20分
「きれいに洗うこと」より「お風呂嫌いにさせないこと」を優先させよう!
湯船に入れない
湯船は使わず、シャワーのみで洗いましょう。
お湯を張った湯船に入れると、お湯の温度の影響を大きく受けてしまうからです。
シャンプー前にブラッシングをし、汚れが落ちやすい状態にしておけば、シャワーだけでも十分に汚れは落ちますよ。
毛が長いワンコで、どうしても湯船の中でつけ洗いがしたいときは、低めの温度(35度~)がおすすめです。
参考:渡辺まゆみ(著)『DOG GROOMING BOOK 』P31
犬のお風呂 Q&A
犬のお風呂に関する質問に答えています。ぜひ参考にしてみてください。
まとめ:愛犬に適したお風呂の温度を見つけよう!
犬に適したお風呂の温度について解説しました。
あらためて、まとめると以下のとおり。
犬の皮ふはいつも毛で覆われているため、人間の皮ふよりずっと繊細です。
温度変化にも敏感なので、温度の調節は徐々におこなってくださいね。