飼い主犬がお風呂やお風呂の後に暴れるのはなぜ?
効果的な対策が知りたいな…
犬がお風呂やお風呂上りに暴れてしまうのは、「興奮しすぎている」か、「怖くて身を守ろうとしている」か、そのどちらかであることがほとんどです(※)。
でも、ここで無理に抑え込もうとすると、お風呂嫌いを悪化させてしまうので注意が必要です。
この記事では、犬の興奮レベル別にできる対策を、難易度ごとに紹介します。
「これならできそう」と思えるものから試していくことで、お風呂時間のストレスを少しずつ減らしていけます。



うちのラブラドールも、お風呂上がりに爆走して大変だったけれど、少しずつ改善していったよ!
※参考:なぜ犬がグルーミング後にハイテンションになるのか|Dogsoul
※参考:犬の攻撃行動②|動物行動クリニックなかの
この記事でわかること
- お風呂で暴れる3つの理由
- 興奮レベル別の対策方法
- シャンプー後の暴れ対策
犬がお風呂で暴れる!


「犬がお風呂のときに暴れてしまって、正直ちょっとしんどい…」そう悩んでいる飼い主、多いのではないでしょうか。
ひと口に「暴れる」といっても、その様子はいろいろで、
- 興奮して部屋中を走り回る
- お風呂に近づいた瞬間、全力で逃げる
- うなったり、かんだりして威嚇する
など、ワンコによって反応はさまざまです。
このパートでは、
- なぜお風呂で暴れてしまうのか
- どうすれば落ち着いてお風呂に入れられるのか
そんな疑問に答えながら、「お風呂が苦手なワンコ」との付き合い方を、少しずつひも解いていきます。
まずは基本的なお風呂の入れ方から知りたい方は、【犬のお風呂入れ方完全版】嫌がらせないシャンプー注意点とコツも参考にしてください。
暴れる理由は「過剰反応」か「防衛反応」
お風呂で暴れるワンコの行動は、大きく分けると次の3つに整理できます。
- 興奮して走りまわる
- お風呂から逃げまわる
- 威嚇する・かむ
一見すると全部「大暴れ」に見えますが、その裏にある気持ちは、それぞれ少しずつ違います。
興奮して走りまわる
まるでスイッチが入ったみたいに、弾丸のように走り回るタイプ。
テンションが上がりすぎて、甘がみしてくることもあります。
この場合の理由は、新しい刺激や環境に対する「過剰反応」。
楽しさや驚きが大きすぎて、自分でも気持ちをコントロールできなくなっている状態です。
ストレスというより、「どうしていいかわからないくらいテンパっている」ことが原因な場合がほとんど。



子犬の初めてのシャンプーでも、よく見かける反応だよ!
お風呂から逃げまわる
「お風呂に入れられる…!」と気づいた瞬間、姿をくらますタイプです。
この行動の理由は、過去のお風呂での嫌な経験による恐怖心。
緊張や不安から、自分を守ろうとして起こる「逃避的な防衛反応」です。
ここで一番やってはいけないのが、「慣れるだろう」と思って無理にお風呂を続けること。
それを繰り返すと、取り返しのつかない「重度のお風呂嫌い」になってしまうこともあります。
まずは「何が一番イヤなのか」を探りながら、ワンコにとって負担の少ない方法へ、少しずつ切り替えていきましょう。
威嚇する・かむ
うなったり、ほえたり、歯をむいたりするタイプ。
場合によっては、かんでしまうこともあります。
この行動の理由も、お風呂での嫌な経験からくる恐怖心。
強い不安や恐怖から、自分を守ろうとする「攻撃的な防衛反応」です。
全体として、「暴れている」ように見える行動の奥には、
ワンコなりの戸惑いや必死な気持ちが隠れています。
まずはその気持ちを知ることが、お風呂時間をラクにする第一歩です。
興奮レベルに合わせた3つの対策
お風呂で暴れる理由や激しさは、犬の「興奮レベル」によってかなり違います。
そして、この興奮レベルが上がるほど、対策は少しずつ難しくなっていきます。
場合によっては、無理をせず専門家の力を借りる選択も大切です。
| 暴れ方 | 興奮レベル | 対策難易度 |
|---|---|---|
| 興奮して 走りまわる | 中 | 初心者でもOK |
| お風呂から 逃げまわる | 高い | 時間をかけて対策 |
| 威嚇する かむ | とても高い | プロの手を借りるのが吉 |
これから、それぞれの状態に合わせた対策を、ひとつずつ紹介していきます。
対策の難易度は「1〜3」で分けているので、まずはいちばん取り組みやすい難易度1から、無理のないところで試してみてくださいね。
「興奮して走りまわる」への対策
このタイプの基本は、とてもシンプル。
「興奮してしまう前に、落ち着かせる」ことです。
一度テンションが上がりきってしまうと、飼い主の声が届きにくくなり、コントロールが難しくなってしまいます。
だからこそ、「これからお風呂だよ」という流れの中で、気持ちを上げすぎない工夫が大切です。
難易度1「散歩とトレーニング」
お風呂の前に、ほどよくエネルギーを使ってもらいましょう。
おすすめなのは、
- ゆっくり時間をかけた散歩
- 「オスワリ・フセ・マテ」など、かんたんなトレーニングを1分ほど
ポイントは、飼い主さん自身も落ち着いた態度でいること。
テンションが上がる遊びや激しい運動は、ここではお休みです。
難易度2「洗う時間を短縮する」
お風呂が苦手な犬や、興奮しやすい犬にとって、体をゴシゴシ洗われる時間が長いほど、気持ちはどんどん高ぶってしまいます。
最初は「とにかく手早く」を意識して、短時間で終わらせましょう。
シャンプー時間を短くするコツは、犬をお湯だけでシャンプーする方法を参考にしてみてください。
「お風呂から逃げまわる」への対策
このタイプのワンコには、恐怖心をやわらげるアプローチが必要です。
「お風呂=逃げなきゃ」という経験を積み重ねてしまうと、それが将来、「お風呂=攻撃する」につながることもあります。
だからこそ、できるだけ早めの対策がおすすめです。
難易度1「お風呂場を開放する」
まずは、お風呂場を「特別な場所」にしない工夫から。
普段からドアを開けておき、他の部屋との境界をなくしてみましょう。
お風呂場で遊んだり、おやつを食べたりして、「ここは怖くない場所なんだ」と感じてもらうことが大切です。
難易度1「散歩とトレーニング」
基本的な考え方は前述と同じです。
しっかり運動して、エネルギーを発散しておくことで、お風呂での落ち着き方が変わることもあります。
難易度2「洗う時間を短縮する」
逃げ回るワンコにも、とにかく手早く終わらせることがポイント。
ただし、このタイプには環境設定が追加で必要です。
リードと滑り止めマットを使い、行動範囲をやさしく制限します。
犬は動けば動くほど興奮し、防衛反応が強くなってしまうため、「動かせない」よりも「落ち着ける環境」を作るイメージです。
ちなみに筆者は、マイクロバブルシャワーヘッド(ミラブル)を使い始めてから、シャンプー時間をグッと短くすることができました。
くわしくは、【ミラブル実体験】犬にやさしさ効果あり!ペットを守る正しい洗い方をチェックしてみてください。
お風呂後のご褒美を用意
お風呂あがりに食べる特別なおやつを用意しておきましょう。
「お風呂=イヤなこと」ではなく、「お風呂のあとには良いことがある」
そんなイメージ作りに、とても効果的です。





うちは、大きなガムを用意!
「威嚇する・かむ」への対策
このレベルになると、ワンコの恐怖心はほぼ限界。
「自分を守らなきゃ」という気持ちで必死になっています。
また、「かめば嫌なことが終わる」という経験が重なり、それがクセになってしまっているケースもあります。
いずれにしても、ここで叱るのは逆効果。
大切なのは、少しずつ恐怖心をほどいてあげることです。
難易度1「お風呂場でリラックス」
お風呂場を開放する基本は同じですが、このレベルではさらに丁寧に。
お風呂場を「怖い場所」から「なんとなく落ち着く場所」へ変えていきましょう。
普段からお風呂場で遊んだり、おやつを食べたりして、「何も起きない場所」だと感じてもらいます。
毎日のブラッシングも、お風呂場でおこなうのがおすすめです。
難易度1「散歩とトレーニング」
攻撃性が高い子には、より深いリラックスが必要です。
軽く散歩をして気持ちを落ち着かせ、その流れでオスワリ・フセ・マテなどのトレーニングを5分ほど行います。
「今は落ち着いて行動する時間なんだ」と、ワンコ自身が理解できる状態を作ってあげましょう。
難易度3「洗う時間を短縮する」
短時間で終わらせる基本は同じですが、威嚇するレベルでは特別な注意が必要です。
シャンプー中は、必ずリードをつけて行います。
威嚇されたとしても、叱らず、慌てず、淡々と。
ここで感情的になると、ワンコの不安はさらに大きくなってしまいます。
時間が長引くほどストレスは増し、攻撃性も強くなりがち。
とにかく短時間で終わらせることが重要です。
難易度1「専門家に任せる」
攻撃性が見られる場合は、早めにトリマーに任せるのもひとつの手。
犬の扱いに慣れたトリマーにお願いしたことで、シャンプー嫌いが和らいだ、という話は実際によく聞きます。
動物病院やペットサロンに、経験豊富で評判の良いトリマーがいることも。
積極的に相談してみましょう。
犬がシャンプー後に暴れる!


シャンプー中はあんなにおとなしかったのに、お風呂場を出た瞬間、まるでスイッチが入ったみたいに大暴れ。
そんな光景、見覚えありませんか?
たとえば、
- 興奮して家中を走りまわる
- タオルに突進したり、床に体をこすりつける
「さっきまでの落ち着きはどこへ…?」と、ちょっと笑ってしまうことも。
このパートでは、
- シャンプー後に暴れる理由
- 暴れないようにする4つの対策
について、順番に見ていきます。
シャンプー後に暴れる理由
ドタバタとした大騒ぎの裏側には、ちゃんと理由があります。
お風呂場から飛び出して走り回るのも、床に体をこすりつけるのも、ついでに飼い主にマウンティング!なんてことも、ほとんどの場合は本能的な行動です。
主な理由
- 拘束からの解放でエネルギーを発散している
- 毛がぬれていて寒いため、体を温めようとしている
- ぬれたままだと動きにくいため、水分を飛ばそうとしている
- シャンプーのニオイが気になり、自分のニオイに戻そうとしている
- お風呂上がりに走り回るのが習慣化している
ふざけているように見えても、「我慢していた反動」や「体の違和感」が原因だったりします。
だからこそ、むやみに叱らないであげてくださいね。
暴れないようにする4つの対策
これから紹介する対策を取り入れるだけで、叱らずに、暴れる行動をぐっと減らすことができますよ。
洗う時間を短縮する
シャンプー後に暴れる場合も、お風呂時間は短めに。
全体の雰囲気は「さっと終わって、ほっとできる」ことを意識しましょう。
拘束される時間が長かったり、緊張が続いたりすると、その反動で、解放されたあとに一気に走り回ってしまうからです。
洗ったら、すぐに乾かす
シャンプーが終わったら、間を空けずにタオルドライ。
そのままドライヤーで、しっかり乾かしてあげましょう。
毛が乾くと、
・走り回って水気を飛ばす
・体温を上げようとする
こうした行動をする必要がなくなります。
効率よく乾かしたい方は、シャンプー後の犬を根元から乾かす方法【嫌がらせない4ステップ】を参考にしてください。
おもちゃやおやつを用意する
もし「お風呂あがり=走り回る」が習慣になっている場合は、その流れ自体を、少しずつ変えてあげるのがおすすめです。
お風呂から出たらすぐに、おもちゃやおやつを用意して、「お風呂のあとは、静かにくつろぐ時間」へ誘導してみましょう。
タオルは数枚用意する
バスタオル1枚と、フェイスタオルを数枚用意しておくと便利です。
ワンコが突進したり、体をこすりつけたりするのを避けながら、効率よくタオルドライができます。
床にバスタオルを敷いて、その上で自由にゴロゴロしてもらいながら、フェイスタオルで体を拭いていくのがコツ。
タオルが見えると飛びついてくる子も多いので、フェイスタオルは小さめで、吸水性のいいものがおすすめです。
お風呂後の行動コントロール
「爆走すること」自体がすっかり習慣になってしまっている場合は、お風呂場の出口に、あらかじめリードを用意しておきましょう。
お風呂あがりにすぐリードをつけて、走り出す前に、やさしくストップ。
これを繰り返すことで、少しずつ「爆走しないこと」が当たり前になっていきます。
まとめ:犬がお風呂で暴れる理由に合わせた対策を!
犬がお風呂で暴れる理由や対策について解説しました。
もう一度ポイントをおさらいすると:
- 暴れる原因は、興奮による過剰反応か、防衛反応
- 愛犬の興奮レベルに合わせて対策を変えることが大切
- シャンプー後は、できるだけ早く乾かしてあげる
ワンコが何を感じているのかを想像しながら、無理のない方法から始めましょう。
少しずつでも改善していけば、お風呂の時間はきっと今より穏やかなものになりますよ。







