飼い主犬がずっとお風呂に入らないとどうなるの?
体に悪いのかな?
犬を長いあいだお風呂に入れずにいると、皮ふトラブルや被毛のパサつき、なんとなく気になる体臭など、じわじわ困りごとが増えてきます(※)。
※:健康促進のための愛犬コンディショニング|一般社団法人ジャパンケネルクラブ



わが家のラブラドールは、洗わない期間が続くと脂っこいニオイになるよ!
でも正直、忙しくて毎回お風呂は大変ですよね。
この記事では、そんな「入れられない日」がある前提で、無理なく続けられる対処法も紹介しています。
この記事でわかること
- お風呂に入れないリスク
- 最適なお風呂の頻度
- 入れられないときの対策方法
犬をお風呂に入れないとどうなる?
※この記事では「お風呂」=「洗う」という意味合いで執筆しています。


そもそも、犬は本来、お風呂が必要な動物ではありません。
自然の中で暮らしていれば、雨や泥などの「天然のシャワー」を浴び、皮ふや被毛の健康バランスを保つことができるからです。
ところが、今は多くの犬が室内で暮らしています。
天然のシャワーを浴びる機会がほとんどないため、汚れや皮脂がたまりやすく、そのままにしておくと、少しずつ困ったことが起こりやすくなります。
たとえば、こんなこと。
- 皮ふのトラブル
- 被毛のトラブル
- 体臭が強くなる
ひとつずつ、順番に見ていきましょう。
参考:健康促進のための愛犬コンディショニング|一般社団法人ジャパンケネルクラブ
皮ふにトラブル
犬を長いあいだお風呂に入れないでいると、皮ふのトラブルが起こりやすくなります。
理由は、皮ふを守っている皮脂膜が古くなってしまうから。
本来なら細菌の繁殖や乾燥を防いでくれる皮脂ですが、時間が経つと、その役割をうまく果たせなくなってしまいます。
すると、こんな変化が…。
- なんとなく体をかゆがる
- ニキビや吹き出ものができる
- フケが増える
とくに、もともと皮脂の分泌が多い犬種は注意が必要です。
- フレンチ・ブルドッグ
- コッカー・スパニエル
- ラブラドール・レトリバー
- シーズー
- ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア



若い犬(1~3歳)も、皮脂が多め
元気いっぱいな時期ほど、注意してあげたいね!
被毛にトラブル
シャンプーをしない状態が続くと、汚れや抜け毛が少しずつたまっていき、被毛のコンディションもじわじわ悪くなっていきます。
被毛のタイプによって、起こりやすいトラブルも少しずつ違います。
| 被毛の特徴 | 起こりやすい状態 |
|---|---|
| 長毛種 | 毛玉ができやすい |
| 短毛種 | ベタつきやすい |
| 巻き毛 | マット状に固まりやすい |
| 白い毛 | 黄ばみやすい |
また、換毛期に古い抜け毛を体に残したままにしておくのも、要注意です。
毛根の新陳代謝が妨げられて、新しい毛が育ちにくくなってしまうことがあるから。
さらに、体に大量の毛が残ることで通気性が悪くなり、体温調整がうまくいかなくなる可能性も出てきます。



換毛期にごっそり毛が抜ける「ダブルコート(※)」のワンコは、とくに気にかけてあげよう!
※ダブルコートとは、太くてしっかりした「オーバーコート」と、柔らかくて細い「アンダーコート」の2種類の毛をもつ被毛構造のこと
悪臭が出る
どんなにかわいいワンコでも、長いあいだ洗わずにいれば、どうしてもニオイは出てきてしまいます。
これはもう、止められません。
犬のニオイの主な原因は、こんなもの。
- 皮脂
- 汗
- 被毛に付着した汚れ
とくに、汗と皮脂は犬特有のニオイを生みやすいポイント。
「なんだか最近くさいかも…」と感じたら、ここが関係していることが多いです。
では、その汗や皮脂は、どこから出ているのでしょうか。


1:アポクリン汗腺
体全体に分布している汗腺で、タンパク質を含んだ汗を分泌します。
このタンパク質が空気に触れて酸化したり、細菌に分解されたりすると、あの独特なニオイが発生します。
2:尾腺野(びせんや)
尾の付け根あたりに、太くて少しまばらな毛が生えている場所です。
ここは皮脂の分泌がとても多く、犬らしいニオイの元になりやすい部分。
3:エクリン汗腺
主に肉球にある汗腺で、さらっとした汗を出します。
この汗がたまると、ポップコーンのような香ばしいニオイがしてくることも。
こうしたニオイは、犬の体だけで終わらず、ベッドやおもちゃ、気づけば部屋全体に広がってしまうこともあります。
入れすぎもダメ?お風呂の頻度


お風呂に入れないリスクは、確かにあります。
だからといって、入れすぎもおすすめできません。
ワンコにとっても飼い主にとっても、ちょうどいい頻度は月に1~2回くらいです。
参考:渡辺まゆみ(著)『DOG GROOMING BOOK 』P22
犬に合った頻度の目安
毛の長さや年齢、暮らしている環境によって、心地よい頻度は少しずつ変わってきます。
- 月1回くらい
短毛/室内犬/老犬/冬の時期 - 月2回くらい
長毛/屋外犬/活動的な犬/夏の時期
関連記事 犬のお風呂の頻度は?最適回数に調整する方法
(くわしく知りたい方はこちら)



月に1、2回か…
正直、そんなに頻繁には入れてあげられないかも
そう感じる飼い主さんも、きっと少なくありません。
仕事や家事で時間が取れなかったり、自分の体調がすぐれなかったり。
毎回完璧にこなすのは、なかなか大変ですよね。
それに、ワンコ自身がお風呂が苦手で、無理をさせるとストレスから体調を崩してしまうこともあります。
次のパートでは、そんな飼い主さんやワンコのために、無理なく続けるための対策方法を紹介していきます。
お風呂に入れられないとき


ワンコをなかなかお風呂に入れられないときは、無理をせず、できる範囲のケアを積み重ねていきましょう。
いくつかの方法を組み合わせるだけでも、皮ふや被毛、そして気になるニオイのトラブルは、ぐっと遠ざけることができます。
たとえばこんな方法です。
- ブラッシング
- シャンプータオル・ドライシャンプー
- お湯だけシャンプー
- 食べ物の見直し
- こまめな掃除・洗濯
- ペットサロンの利用
- 日常的なチェック
できるところから、少しずつでOKです。
ブラッシング
ブラッシングは、ドッグケアの基本の「き」。
皮ふや被毛に良い影響がたくさんあるので、できれば毎日。
ほんの5分でも、続けることがポイントです。
ブラッシングには、こんなメリットがあります。
- 毛のもつれをほぐし、皮ふへの負担を減らす
- ゴミやフケを取り除き、清潔を保つ
- 抜け毛を除去し、新しい被毛の成長を助ける
- マッサージ効果で血行を促す



ブラッシングは、体を整えるだけでなく、ワンコとのスキンシップの時間でもあるよ!
ブラッシングのやり方
ブラシは軽く持って、力を入れすぎないのがコツ。
やさしく、なでるようにブラッシングしましょう。
毛が長いワンコの場合は、まず毛先をとかしてから、少しずつ根元へ。
焦らず、引っかかりを感じたら無理をしないことが大切です。
シャンプータオル・ドライシャンプー
「今日はどうしても水を使えない…」
そんなときの心強い味方が、「シャンプータオル」や「ドライシャンプー」です。
水を使わずに、手軽に体を清潔にできるので、ひとつ持っておくと安心です。
- シャンプータオル
洗浄成分入りのタオルで、体を拭くだけ。汚れやニオイをやさしく落とせます - ドライシャンプー
粉末やスプレータイプで、水なしでも汚れをオフできます
こんなシーンでも活躍します。
- 外出先で汚れてしまったとき
- 寒い冬場
- 皮ふがデリケートな犬



いざという時のお助けアイテムだね!
シャンプータオルの使い方
毛並みに沿って、汚れをからめ取るように拭いていきます。
「顔」「足先」「お尻まわり」はとくに丁寧に。
ドライシャンプーのやり方
体全体にドライシャンプー剤をなじませるようにもみ込みます。
そのあと、乾いたタオルでしっかり拭き取れば完了です。
参考:犬のドライシャンプーの手順をプロが解説|ライオンペット
お湯だけシャンプー
忙しい飼い主さんや、お風呂がちょっと苦手なワンコには、シャンプー剤を使わず「お湯だけ」で汚れを落とす方法もおすすめです。
シャンプー剤を使わない分、洗う時間が短くなり、お風呂そのものの負担も軽減されます。
「できるだけ手早く、でも清潔は保ちたい」そんなときの心強い選択肢です。
関連記事 【簡単】犬をお湯だけでシャンプーする方法【便利グッズあり】
洗い方
ポイントは、シャワーヘッドをボディにしっかり密着させること。
水が逃げにくくなり、汚れも落としやすくなります。
洗う順番は、次の流れがおすすめです。
①足元 → ②頭の後ろ → ③首の後ろ → ④胸 → ⑤背中 →
⑥体 → ⑦しっぽ → ⑧後ろ足 → ⑨前足 → ⑩頭と顔
関連記事 犬のお風呂の入れ方のコツと注意点【初心者向け完全ガイド】
(お風呂の基本をしっかり知りたい方はこちら)



お湯洗いは、毛の奥に入り込んだ汚れは落としにくいよ
月に1〜2回は、シャンプー剤を使った洗浄がおすすめ!
おすすめグッズ
マイクロバブルやウルトラファインバブルなど、とても細かな気泡を発生させるシャワーヘッドを使うと、シャンプー剤を使わなくても泡の力で汚れを落としやすくなります。
とくに「お風呂嫌いなワンコ」や「皮ふが敏感な子」には、洗浄時間の短縮とストレス軽減の両方が期待できます。
関連記事 ミラブル実体験!犬にやさしさ効果あり!ペットを守る洗い方
食べ物の見直し
犬の体臭が気になるとき、意外と見落としがちなのが「食べ物」です。
毎日口にしているものが、体の中から影響していることも少なくありません。
次のような食べ物は、腸内環境を乱し、結果的に体臭を強くしてしまうことがあります。
- 低品質のドッグフード
- 添加物の多いおやつ
- 人間の食べ残し



普段、与えている食べ物を見直してみよう!
こまめな掃除・洗濯
意外と見落としがちなのが、「犬まわり」と「生活空間」のお掃除。
ここをこまめに整えてあげるだけで、清潔さはかなり保てます。
とくにワンコのお気に入りスポット。
「あとでやろう」と思っているうちに、皮脂やニオイはしっかり蓄積されていくんですよね。


こちら、わが家のソファーです。
ワンコがいつも同じ場所で寝ているせいか、1か月もすると、うっすら白くなってきました。


ラバーブラシでこすってみると、皮脂がポロポロ。
見えないだけで、ちゃんと溜まってるんですよね…。
ここまでくると、強めの洗剤でゴシゴシしないといけなくなって、正直ちょっと大変。
だからこそ、やっぱり「普段から少しずつ」が大事なんですよね。
以下のような掃除や洗濯を、こまめに取り入れてみてください。
犬まわりの掃除
- ベッドの洗濯
- ケージの掃除
生活空間の掃除
- カーペット・畳の掃除機かけ
- カーテンの洗濯
- 除菌・防臭スプレーの使用



犬のベッドは、たまに天日干しもすると気持ちいいよ!
ペットサロンの利用
「家ではなかなかシャンプーできない…」
そんなときは、思いきってプロにおまかせするのも、ひとつの選択です。
ペットサロンでは、さすがプロ!と思うほど、すみずみまできれいに洗い上げてくれますよ。



自分でやるより、ワンコが落ち着くことも多いよ!
さらに、シャンプーをお願いすると、こんなサービスがセットになっていることも。
- 肛門腺しぼり(※)
- 爪切り
- 耳掃除
- 足裏の毛のトリミング
※肛門の両側にある小さな袋状の腺から分泌物を取り除くケアのこと
これらをプロにお願いすることで、こんなメリットがあります。
メリット
- 肛門腺しぼり ニオイ防止、炎症防止
- 爪切り 床の傷防止、けが防止
- 耳掃除 ニオイ防止、炎症防止
- 足裏の毛のトリミング 床すべり防止、汚れ防止
日常的なチェック
最後に、忘れずに続けたいのが、日ごろのチェック。
皮ふや被毛の状態を確認しながら、「あれ?いつもと違うかも?」と感じたら、早めに対処してあげたいですね。
あわせて、獣医さんによる健康チェックも大切です。
予防接種などのタイミングで、こんな点を診てもらうと安心ですよ。
- 皮ふの状態
- 耳の状態
- 肛門腺の状態
まとめ:お風呂に入らないとどうなる?3つのトラブルに注意!
犬をお風呂に入れないとどうなるのかについて解説しました。
もう一度ポイントをおさらいすると:
- お風呂は月1~2回が目安
- ブラッシングは毎日5分でOK
- ペットサロンに頼るのも◎
お風呂は大切ですが、完璧じゃなくていいんです。
できることを少しずつ積み重ねて、ワンコも飼い主さんも心地よく過ごしていきましょう!









